むらさきのかおり


女は踊る
ジプシーと言われ
むらさきの衣装を着て
長い旅路でこの地
にたどり着き
洞窟に住まう




タブラオに踊る
女は
いま、むらさきの煙になって,
嘆き、悲しみ、嬉しさを舞う
迫害され
逝ってしまった同胞を思いながら
男は手拍子をとる


割れるような、ちからのこもった
手拍子は
女の横顔を曇らせる

一夜あけると

むらさきの女は
自由になった夢を見る

暑い夏の昼間
アンダルシアの壁は
ひときわ白い

彼らの旅は永久に終わらない